今月の日々快適
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10月27日

颱風が接近する中
雨中を歩き千駄木にある旧安田楠雄邸に出向き

午後よりの「大人のための紙芝居」をみにゆく
お題は中島敦の「山月記」
大野隆司画伯の紙芝居に北原久仁香嬢の語り、黒川倬生さんのギターで40分ほど
中島敦の古風で律動的な文章の美しさを
生の声で流れる文章の音が過剰ではなく飾り立てる
ファドを思わせるギターの音と共に、旧い部屋の空間の空気が静かに震える
外が晴れてなくて良かったよ
強い風と雨音と、風に揺れる庭の木々の葉擦れの音が効果となって
より美しいイヴェントになったと思う
大野さんの紙芝居の、色の使い方に感心し
唐突に現れたくるくる紙芝居の効果的な使い方にハッとさせられる
ボクは悩んで発狂したら果たして虎になれるのだろうか
虎になれる創作者は幸せだろうな
出かけてよかった、と本当に思う
会場で会った友人たちとも、少しお話して
いつの間にか三々五々別れてゆく
ちょっと大人のサロン的な雰囲気もまた、秋の雨ならでは
写真は旧安田邸玄関にあった古い電話機
よくもまあ、残しておいたもんである
11年前までは家ごと丸々使ってたらしい

週明けはアップルストア銀座で恒例の講演
今回は「さし絵の描き方とワークフロー」
最近の仕事である、エキスパートスタッフ社の小冊子と
夕刊フジの連載コラムのさし絵について、ちとお話するですよ


10月8日

Photo by HAL_ at AppleStore GINZA

クルマも、バイクも、始動時にチョークを引く
それで季節がだいぶ秋になったことを初めて実感したりする
それでも、なんか少し落ち着きが無いかもしれない
大きめのイヴェントが月末にある
Adobe MAXTOKYO Designer's Week 2007
いずれも取材かどうかは解らないが、とにかく出かけて参加してくる予定
あるいはそして
落ちたコンペを悔いても仕方がない
というかなんの連絡もないのはちょっと気になる
ハズレを引き当てることに関しては天才的なのだボクは(じゃんけん超ヨワいし)
気を取り直して考える
展示も控えているし、恒例のAppleStoreの講演もある
連載記事を書いたり、連載さし絵を描いたり
でもナニかが足りない気がする
仕事の量ではないよ。自分自身のパフォーマンスへの不満とか、まあ、そんなところ
書くのも描くのもまだまだなのだ
そうしてまた夜と朝が繰り返して
仕事を始めるためにiMacの電源を入れる
画面が浮き出てくる少しの間
あれほどウンザリしかけていた中国での日々を思い出し
ちょっとだけ懐かしく感じる


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